財団概要について
理事長ご挨拶
公益財団法人 日本糖尿病財団
理事長 岩本 安彦
(東京女子医科大学 名誉教授)
日本糖尿病財団は、平成3年(1991年)に財団法人として認可を受け、糖尿病に関する調査研究に対する助成並びに糖尿病に関する正しい知識の普及啓発活動、さらに国際交流活動の助成などの事業を継続・発展させてまいりました。
平成25年4月には内閣府より認可を得て公益財団法人として発足しましたが、これを機として、国際協力医学研究振興財団が研究実施団体として推進してこられました、「糖尿病予防のための戦略研究 :2型糖尿病の血管合併症抑制のための介入研究(J-DOIT3)」の実施団体を当財団が引き継ぎ、厚生労働省の指定研究として実施してまいりました。本研究は全国81医療施設の皆様の多大なご協力をいただき、2型糖尿病患者さんの高血糖、高血圧、脂質異常症に対し、より厳格な複合的治療目標を達成することによって、糖尿病の大血管合併症を30%抑制できるかどうかを検証することを目的として進めてきたものであり、平成28年3月末に終了してその解析結果は国内外に発表・報告されました。なお、大血管合併症に関する研究には十分な観察期間が必要であることから、平成28年4月からは5年間の予定で追跡研究を実施した後、追跡2期としてさらに5年間延長して継続調査を実施しているところであります。この研究成果は、糖尿病医療の現場など多方面から注目されています。
糖尿病の発症予防、合併症の発症予防をめざし、わが国の糖尿病研究の助成、糖尿病に関する啓発活動の充実、さらに糖尿病研究者向けの専門雑誌の発行や国際交流活動に対する助成など、公益財団法人として、定款の定めるところに従って事業の一層の発展のために全力を注ぐ所存です。
今後とも皆様のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
設立趣旨
糖尿病は人類にとって重大な疾患です。糖尿病は遺伝に環境因子が加わって発病しますが、社会、経済、文化の発達と、それに伴うライフスタイルの変化によって増加し、重症化するからです。近年わが国の糖尿病の患者数も死亡者数も増加の一途をたどっていますが、これはわが国の工業化と経済発展に深く関係 してい ます。このように糖尿病は国民の健康と福祉の上で放置できない大きな問題になりました。
厚生労働省は21世紀初頭の国民の健康政策として、国民1人1人が自らの健康保持のために積極的に関わり生活習慣病の克服を目指すという「健康日本21」のテーマを掲げました。糖尿病はその中でも重要な疾患として捉えられています。しかるに、わが国においては糖尿病という疾患を自覚症などが乏しいため軽く見られる傾向があり、この疾患の及ぼす国民の多大な不幸についての認識は甚だ不足しているのが現状であります。
一方、わが国における糖尿病研究の水準は高く、他の先進諸国に劣らぬ優れた業績を挙げており、日本糖尿病学会も積極的な活動をしておりますが、糖尿病制圧のためには、第一に優れた業績を挙げている新進気鋭の研究者の研究を助成することが必要不可欠であります。
糖尿病の制圧は世界共通の課題であり、世界的にみても自国にとどまらず、国際的な研究開発、情報の交換、共同研究による地域特異性の研究、国際会議の開催等、国際交流が活発に行われるようになってまいりましたが、わが国はアジア・オセアニア地区の先進国として、糖尿病の国際的研究や国際交流等の推進とそれらの助成について、関係各国から大きな期待が寄せられております。これらの要望に応えることは、わが国の責務であるばかりでなく、ひいては世界人類の福祉に大きく貢献することになります。
日本糖尿病財団は、以上述べてまいりました崇高な理念の下に、各界、各層の深いご理解と、絶大なご支援を得て、平成3年9月18日、厚生省認可の財団法人として設立され、平成25年4月1日には内閣府より認可を得て、公益財団法人として発足しました。
目的
本糖尿病財団は、糖尿病に関する調査研究の実施及びこれに対する助成、並びに糖尿病に関する正しい知識 の普及・啓発活動の実施及びこれに対する助成を行い、もって国民の健康の増進に寄与することを目的としています。
事業内容
上記の目的を達成するため次の事業を行っています。
1.糖尿病に関する調査研究の実施及びこれに対する助成
2.糖尿病に関する予防及び普及啓発活動の実施及びこれに対する助成
3.糖尿病に関する国際交流活動の実施及びこれに対する助成
4.糖尿病に関する印刷物の刊行
5.その他公益の目的を達成するために必要な事業
評議員名簿
氏名 |
所属 |
---|---|
|
社会医療法人財団慈泉会相澤病院 糖尿病センター 顧問 |
|
埼玉医科大学病院 小児科 客員教授 |
|
菊池郡市医師会立病院 顧問 |
|
東京女子医科大学 名誉教授 |
|
医療法人社団三成会新百合ヶ丘総合病院 糖尿病センター長 |
|
医療法人貝山仁済会貝山中央病院 名誉院長 |
|
富山大学大学院 学術研究部医学系 特別研究教授 |
|
和歌山ろうさい病院 病院長 |
|
旭川医科大学 名誉教授 |
(計9名)
2024年8月1日現在
役員名簿
役職 |
氏名 |
所属 |
---|---|---|
理事長 |
|
東京女子医科大学 名誉教授 |
常務理事 |
小田原 雅人 |
国際医療福祉大学 臨床医学研究センター 教授 |
理事 |
遠藤 勝裕 |
元 日本銀行 電算情報局長 |
〃 |
春日 雅人 |
公益財団法人朝日生命成人病研究所 所長 |
〃 |
門脇 孝 |
国家公務員共済組合連合会虎の門病院 院長 |
〃 |
佐藤 麻子 |
東京女子医科大学 医学部 臨床検査科 特任教授 |
〃 |
清野 裕 |
公益社団法人日本糖尿病協会 理事長 |
〃 |
竹中 登一 |
一般社団法人日本マイクロバイオームコンソーシアム 代表理事 |
〃 |
田嶼 尚子 |
東京慈恵会医科大学 名誉教授 |
〃 |
丹羽 雄哉 |
元衆議院議員・元厚生大臣 |
監事 |
河 津 捷 二 |
公益財団法人朝日生命成人病研究所 名誉所長 |
〃 |
河野 浩一郎 |
|
(理事10名・監事2名)
2024年5月8日現在